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【恐怖】気がついたら学級が荒れていた・・・【メンタル崩壊】
学級崩壊とは急にはやってこない
しかし、着実に進行していく
まさに進行性の『癌』のように・・・
そして転移も早い・・・
少し怖い例を紹介しましたが、大きく外れてはいないと思います。
気がついたら学級が荒れていて、もう手の施しようがない状態になってしまった
何とか年度末まで耐えられるか?
いや、2学期まで耐えられるか?
そんな不安と戦いながら、日々子ども達と奮闘している先生は決して少なくありません。
私はそんな先生方を少しでも応援したいと考えています。
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今からでも荒れた学級を立て直すことは可能です。
学級崩壊が起きてしまう原因は様々ありますが、
この記事では『教室環境』というテーマに絞って話をさせていただきます。
参考になれば幸いです。
【暴露】学級崩壊を招く3つの兆候【実は4月に始まっていた】

この記事を読んでいただければ、
学級崩壊を招く要因がわかり、荒れた状態が少しずつ改善されていきます。
ものすごく即効性があるわけではありませんが、確実にじわじわと効いていきます。
では、結論から言うと、学級崩壊を招く兆候とは次の3つです。
①掲示物が整っていない
②ロッカーの中が整理されていない
③花がしおれている
では具体的に紹介しています。
【①掲示物が整っていない】
学級の掲示物というのは、どこにどのようなものを掲示するかは担任に権限があります。
その意味でも、学級の様子がよく見える部分でもあります。
掲示物が整っていない教室は、まさに子どもの心を表しているのと同じです。
では、「掲示物が整っていない」とは、具体的にどういうことか?
「たて、よこがそろっている」ということではありません。
もちろん、たて、よこにそろえることは大切かもしれませんが、それだけではありません。
例えば、
●古い掲示物がいつまでも掲示されている
●一部破けている掲示物がある
●掲示物が汚れている
●掲示物にいたずらがある
などです。
その中で、一番気を付けなければならないのが
「掲示物に対するいたずらです。」
子どもが写っている写真で、特定の子どもの顔に傷がつけられている
特定の子どもの掲示物に傷やいたずら書きが改定ある
といった個人に対するいたずらです。
これは、よーく見ないと見えてきません。うっすらと写真の顔のところに傷がついていることもあります。
これはいじめの兆候でもあります。
特定の子どもをいたずらしたいという気持ちをもっている子どもが学級にいるということです。
この状態を放置すれば、子ども達同士、まとまって学校生活を送ることが難しいです。
【②ロッカーの中が整理されていない】
ロッカーの中というのは、個人個人の部屋のようなものです。
教室の中でも一番パーソナルな場所です。
一番、子どもの心の中を表す場所とも言えます。
ロッカーの中が整理されていないということは
『ルールが徹底されていない』
ということです。
年度当初、さまざまな学校のルールを確認するときに
ロッカーの使い方についても指導しなければなりません。
○バックの向き
○入れる順番
○ファイルを置く場所
○ヘルメットの入れ方
○入りきれないものの対処の仕方
などです。
当然、4月のうちはきれいに入れていた学級がほとんどだと思います。
しかし、5月、6月になるにつれて、子ども達も慣れてきていい加減に荷物を入れるようになってくるのです。
その時に、担任として指導する必要があります。
そこを怠ると、だんだんテキトウに荷物を入れるようになり、授業中にロッカーから荷物が落ちたり
物がなくなったり、ロッカーが隣同士の子どもでトラブルが起きたりします。
そんなところから、物を雑に扱う子どもが増えていき、学級の雰囲気も崩れていきます。
【③花がしおれている】
どの学級にも、花が置いてあると思います。
担任が個人的に置いてあるものもあれば、学年として購入してクラスに配当している場合もあるでしょう。
その花の管理は誰がしているのでしょうか?
担任でしょうか?それとも子どもでしょうか?
どちらにしても、管理が行き届かないというのは、心が花に向いていないということです。
子どもが係活動の一環で花に水をやるのはいいと思います。
係活動として任せるのであれば、常に状態をチェックして必要であれば、担任から係の子どもに声をかける必要があります。
これを怠ってはいけません。
係活動を怠り始めると、学級の機能が破綻していきます。
小さな係であろうと、役割を与え、実行したらほめる。
この基本的なサイクルを回していく必要があります。
また、担任が管理している場合、花がしおれているということは
担任の心が花に向いていないということです。
花も生き物です。
生き物の管理ができなければ、当然人間の管理も行き届かないということです。
逆に、花に気持ちが向いていれば、
○今日はいつもより元気がないな
○朝日に当てたら元気になったな
○水をやっても元気にならないから肥料をあげようかな
○肥料を上げるタイミングはいつがいいのかな
○だんだん花の数が増えてきたな
と、いろいろと関心を持つようになると思います。
これは子どもに対するときも同じです。
○今日は元気かな
○今日は元気がないけど何かあったのかな
○どのタイミングで声をかけようかな
○次の行事でどんな目標をたてさせようかな
○協力的に活動できるようになってきたな
花に興味を示せば、花の変化に気づくことができます。
子どもに興味を示せば、子どもの変化に気づくことができます。
花がしおれている学級というのは、担任の意識が周囲に向いていない証拠なのです。
【割れ窓理論】環境は人の心を表す鏡である

実は、私は学級崩壊を経験したことがあります。
しかも、崩壊した学級を投げ出して休職した経験もあります。
ここまで紹介してきた3つの兆候、感じ取ることができなかった過去があります。
そんな私ですが、自分の経験から同じような先生を少しでも少なくしようという思いから
ブログで記事を発信しています。
正直苦しい思いをしていきました。しかし、何もしないままでは何も変わらないことも事実でした。
もがきながら自分なりに勉強をして、今では回復し元気に仕事をしています。
過去に私が学んだことの中に
『割れ窓理論』
というものがあります。
たった一枚の割れた窓を放置しておくと、外部からその建物は管理されていないと認知されて他の窓も割られていく。それがもとで他の窓も割られていき地域の治安が悪くなっていく。
教室でも同じことが言えますよね。
初めはちょっとしたことかもしれないけれども、そのほころびを放置すればたちまち崩壊するということです。
教室環境とはそれほど大事で、子どもの成長に大きくかかわるものだという事です。
もっと早く事のことに気づいていれば・・・
そう思うことがよくあります。
【今からでも可能】学級崩壊を予防するために担任がすべきこと【シンプル】

関連記事:【やってはいけない学級経営】学級崩壊を引き起こす5つのパターン【根拠あり】
では、具体的に今困っている担任の先生がすべきことは何かを話していきたいと思います。
それは次の3つです。
①教室環境の状態を把握する
②子どもの様子を観察し、ほめる
③担任が押し付けるのではなく子どもと教室環境を作っていく
まず、今の教室環境はどうなっているのかもう一度教室をくまなく見てください。
「どこかほころびはないかな?」
「物の配置はこれでいいかな?」
「必要のないものはないかな?」
など、教室環境を見直してみましょう。
次に、子どもの様子をよく見ることです。
荒れている学級でも、中には学級のために頑張っている子どももいます。
「いつもチョークをきれいに並べてくれる子ども」
「荷物をきれいにロッカーに入れている子ども」
「ごみが落ちていたら拾ってくれる子ども」
こういった子どもがいないか、担任としてよーく子どもの様子を観察してみてください。
きっと1人はいると思います。
そして、気がついたらそっとその子どもを褒めてあげるのです。
「いつもありがとう」
「気が利くね」
「きれいにしてるね」
大げさに言う必要はありません。
でも、担任のこういった一言って、子ども達はすごくうれしいものです。
最後に、担任の押し付けでなく、子どもと教室環境を作るということです。
私の経験上、担任が上から押さえつけるように「ああしなさい、こうしなさい」というとうまくいきません。
ロッカーを整理整頓させたいのであれば
「最近、授業中にロッカーから荷物が落ちてくることがあるけどみんなどう思いますか」
「物がなくなったり、ロッカーが隣同士で荷物のトラブルが時々あるけど、何が原因かな」
と、子どもに投げかけてみることです。
すると
「ロッカーの中の整理の仕方が4月の時はちゃんとやっていたけど、だんだん適当になってきているからだと思います。」
「もう一回、荷物の入れ方を確認すれば大丈夫だと思います。」
といった子どもの声が上がってくると思います。
口頭であがってこない場合でも、紙に書いてみるとか、日記に自分の考えを書いてきてもらうとかすると子どもが考えていることが把握できると思います。
そういった子どもの声をもとにして
「じゃ、みんなでもう一度ロッカーの整理の仕方を考えてやってみよう」
と担任が声をかければ、押さえつけられたという感覚はなくなります。
子どもとの合意形成、ルールを作るうえでとても大切なことです。
以上、学級崩壊を招く3つの兆候と題して話を進めてきました。
最後におさらいします。
【学級崩壊を招く3つの兆候】
①掲示物が整っていない
②ロッカーの中が整理されていない
③花がしおれている
【担任がやるべき3つのアクションプラン】
①教室環境の状態を把握する
②子どもの様子を観察し、ほめる
③担任が押し付けるのではなく子どもと教室環境を作っていく
今回は『教室環境』に絞って紹介してきました。
少しでもこの記事の内容が参考になればうれしいです。