授業

【教師の話し方のコツ】○○○言葉を使うとわからなくなるvol.1

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【なぜ話が通じないのか?】教師の話は嫌われる!

「今日の授業,何か生徒の反応がいまいちなんだよなー」

「ちゃんと説明しているのに理解してくれないんだよなー」

こんな愚痴,職員室で漏らしている先生,多くありませんか?

実は,過去の私はこうでした。


私は中学校の数学の教諭として20年以上の経験をしてきましたが,

一生懸命授業をしていても,生徒に理解してもらえないこと多々ありました。

若いころは気が付かなかったのです。

教師の熱意だけでは伝わらない。


生徒に伝えるために,してはいけない伝え方を私はしていたのです。

そして,その原因に話し方のコツが隠されていることに気が付いたのはつい最近でした。

【教師の話し方の盲点】改善の視点

私が失敗した理由は

『四角い言葉を使っていたから』

なのです。


えっ?『四角い言葉?』

それって何?

四角い言葉,言い換えると

『漢字だらけの言葉』

のことです。


特に,数学という教科の特性上,教科書にはたくさんの専門用語が載っています。

例えば,加法,減法,乗法,除法,結合法則,交換法則,分配法則,累乗,指数,四則計算,1次関数,変化の割合,・・・・

書き出すとキリがありません。

これらの漢字だらけの言葉が四角い言葉なのです。


では,この四角い言葉の何がいけないのでしょうか?

具体的な場面を紹介しましょう。

ここでは,中学校1年生『正負の数』の単元での加法の説明をした場合です。


えー,では(+7)+(-8)+(+6)+(-4)の計算の説明をします。
この加法では基本的には左側から計算します。しかし,この項の並びだと
異符号の加法を連続して計算することになるからもう少し工夫が必要です。
加法では異符号よりも同符号の計算の方が簡単だから,まずは交換法則を使って
(+7)+(+6)+(-8)+(-4)と式を変形するのです。
そうすると,加法の結合法則が成り立つので同符号同士の加法を先にやります。
すると(+13)+(-12)という式になるので,最後は異符号の加法を計算
して答えが+1となります。

この説明を聞いている生徒は頭の中でこう考えるはずです。



・えー,では(+7)+(-8)+(+6)+(-4)の計算の説明をします。
この加法では基本的には左側から計算します。しかし,この項の並びだと

(生徒の心の声:うん,ここまでは何とか先生の言っていることがわかる。)


・異符号の加法を連続して計算することになるからもう少し工夫が必要です。

(生徒の心の声:え,イフゴウノカホウ?  それが・・・連続?どういうことだ?)


・加法では異符号よりも同符号の計算の方が簡単だから,まずは交換法則を使って
(+7)+(+6)+(-8)+(-4)と式を変形するのです。

(生徒の心の声:えっと,イフゴウト,ドウフゴウの違いってなんだっけ?交換法則は何を交換するんだっけ?)


・そうすると,加法の結合法則が成り立つので同符号同士の加法を先にやります。

(生徒の心の声:結合法則ってどうやるんだっけ?交換法則との違いは何だっけ?ドウフゴウドウシってなに?)


・すると(+13)+(-12)という式になるので,最後は異符号の加法を計算して答えが+1となります。

(生徒の心の声:ん?何かわからんけど答えは+1になるんだ。とりあえず答えだけ書いておこう!)


これをわかりやすく伝えるためには視点を変える必要があります。

漢字で書いてある用語のあとに

『つまり』を入れて用語の翻訳を後ろにつけてあげればいいのです


例えばこうです。

えー,では(+7)+(-8)+(+6)+(-4)の計算の説明をします。
この加法では基本的には左側から計算します。しかし,この項の並びだと

異符号,つまり違う符号同士のたし算(+7)+(-8)から始めることになります。

加法では異符号よりも同符号,つまり違う符号のたし算よりも同じ符号のたし算の方が簡単だから,

まずは交換法則,つまりかっこの中の数字を入れかえて
(+7)+(+6)+(-8)+(-4)と式を変形するのです。

そうすると,加法の結合法則,つまり好きな組み合わせからたし算してもいいのだから
(+7)+(+6)を計算して(+13),(-8)+(-4)を計算して(-12)となる。

これは同符号同士の加法,つまり同じ符号の数同士をたし算しているので簡単です。

すると(+13)+(-12)という式になるので,最後は異符号の加法を計算
して答えが+1となります。

このように用語の後の,『つまり』で翻訳すると

生徒の頭の中での引っ掛かりがなくなってすんなり理解してくれるのです。



話を伝わりづらくしている

『四角い言葉』

今回は数学の授業を例に紹介しましたが,

他の教科でも同じようなことが言えると思います。

一度自分の説明を録音してみて,いかに四角い言葉を使っているか確かめて見てください。

【相手の頭の中を想像してみれば・・・】会話はキャッチボールです

我々教師にとっては,自分の教科の用語は日常的に使う言葉であって慣れ親しんだ言葉です。

その言葉を発した瞬間,何を表しているのかがすぐに頭の中でイメージができ

内容を理解することができます。

しかし,初めて見る生徒にとってはそうではありません。

「結合法則」

この言葉を聞いて,生徒の頭の中では

「えっと,結合法則は確か,どの数字の組み合わせから計算してもよいという計算方法だったな,だからこの場合は・・・」

と巡るのです。

時間にして1秒~5秒,個人差によって言葉の理解に時間がかかるのです。

その間,次の言葉が次々と先生の口から説明されると,

徐々に頭の中が追い付かなくなって理解しようとする気持ちさえ打ち消してしまうのです。

聞いている側の頭の中にはこのような

『タイムラグ』

があることを前提に四角い言葉を使ってみましょう。

【明日から聞いてもらえる先生に!】自分の変化に驚きます!!

これからは自分の話す言葉に注意が注がれるはずです。

事前の準備の段階で

「ここは教師からの説明が必要だな」

と思ったところは細心の注意を払って言葉を使うようになるでしょう。

場合によっては説明を一度文字に起こしてみるのもいいでしょう。

生徒が頭の中でかみ砕く時間と翻訳の言葉を織り交ぜながら

わかりやすい話し方ができるはずです。

これからは職員室でこんな言葉を言っているはずです。

「今日の授業は,生徒の反応もよくてやっていて気持ちが良かった!」

「授業の後に,生徒からわかりやすい授業だったって言ってもらえた!」

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