不登校

【基本】不登校対応教室運営の注意点【教師の対応】

投稿日:2021年5月2日 更新日:

【不安】不登校の生徒を別室に集めたけど・・・

今、不登校生徒への対策として、登校しやすい教室を通常の教室とは別に設置している学校が増えています。

呼び名は学校によって

「学習支援室」
「学習室」
「○○学級」

など、様々です。



しかし、まだこの教室を運営している学校は少なく、どの学校も手探りで実施しているのが現状です。

「教室を設置して、生徒を集めたけど具体的にどんな指導をしていけばよいのか?」

正直悩んでいる担当者が多いのではないでしょうか?

【原点回帰】不登校対応教室の目的

この記事を読んでいただければ、不登校対応教室を運営する上で、教師がどのように子ども達に対して関わればよいのかがわかります。

では、運営する上で注意しなければならないことは何か?

結論から言うと、

目的に立ち返る

です。

そもそも、この不登校対応教室の目的は何なのでしょうか?

これは学校の実情によって違います。



例えば、

学習の場として不登校対応教室を開いたという学校があるとすれば

学習しやすい環境や人の配置を考えなければなりません。

また、自分をみつめなおす場にしたいという学校があったとすれば

カウンセラーや養護教諭など話を聞いてくれる人の配置を考えなければなりません。

学校によって設置の目的があるはずです。

その目的を達成するために必要なことは何かを常に教職員で考えて知恵を出し合うことが問題解決の一番の近道です。

【現役】不登校対応教室を運営者として【実体験】

私は、中学校の教師をしています。

そして、この記事にあるような、いわば『不登校対応教室』の担当者でもあります。

そんな私自身の経験からこの記事を書かせていただいています。

実際に運営をしている人間として、日本全国の不登校問題で悩んでいる人たちのために少しでも役に立てればと思っています。



私の経験上、不登校というのは決して『悪』ではありません。

よく、不登校の生徒がいると担任が責任を感じ「何とか登校させなければ」と焦るばかりで、子どもにもその焦りが伝わりさらに不登校が悪化することもあります。

学校という環境が合わない人が一定数いる。

これは普通の考え方です。40人子どもが集まった時に、その集団に馴染めない生徒がいるのが普通で、逆にみんなが順応するなんて言うほうがおかしいと私は思っています。

学校に来れない生徒がいて当たり前。

その前提に立って、ではその子どもに対して将来の自己実現を助けるために、我々教師にできることは何か?

というスタンスで考えられたのが、この不登校対応教室だと私は思います。



そういった意味でも、あまり肩ひじ張らずに少しずつ形にしていくことをお勧めします。

ただ、私の学校でも次のような課題があります。

○利用する生徒がルールを守らない
○他学年の先生からシステム上のクレームを言われる
○担当者はちゃんと仕事しているのか?と陰で言われる

こういった課題に対しても、すべてを一人で解決しようとすると時間と労力がものすごくかかってしまうので

管理職と相談しながら1つ1つ丁寧に解決していくというスタンスがいいと思います。

また、この不登校対応教室にも馴染めない不登校生徒だっているはずです。

その場合も、担任の先生と相談しながら個別に対応していくことが大切です。

学校に来れない子どもを全員この教室にいれることが目的ではありませんから。

【重要】担当教師として子供への対党の仕方【承認】

関連記事:【令和時代の教育】不登校対応教室の目的と運営のポイント

最後に、不登校対応教室の担当者として、子ども達にどのように関わっていけばよいのか?についてお話していきます。

教師の対応として大切なことは次の3つです。

○見通しを持たせる
○自己決定させる
○ほめる

【見通しを持たせる】

まず、この教室を利用するにあたって、今後どんな姿を目標にするのかについて子どもとよく話し合うことです。

例えば、

○学習に不安があるので、この教室で勉強に励んで高校に合格したい
○昼夜逆転の生活を送っていたので、規則正しい生活を送れるようにしたい
○学校に来ることで友達と少しずつ関わりをもって、最終的には自分の教室に入れるようになりたい

など、今後の目標について見通しを持たせることです。



これがしっかりしていれば、この教室に来てやるべきことが明確になり、前向きに生活を送ることができます。

逆に、この目標設定をせずに利用すると、何のために来ているのかが分からなくなり、次第に学校に足が向かなくなります。

まずは、子どもから個別に話を聞いてしっかりと先の目標を立てることが大切です。

【自己決定させる】

子どもが不登校対応教室に登校してきたとき、まず私が書ける言葉はこれです。

「今日の予定はなんですか?」

つまり、この教室で今日は何をする予定なのかを聞くのです。



ここでやってはいけないのが、

「じゃ、今日は数学の勉強しようか!」

などといって、勝手にこちら側から子どもの予定を決めてしまうことです。



まずは、自分で予定を立てさせ、その通りに実行させる経験を積ませることが大切です。

不登校の生徒というのは、一概には言えませんが、多くの場合、

周りから「ああしなさい、こうしなさい、もっとこうしないとだめでしょ」

と言われ続けてきた経験があります。



そうすると何か失敗したときに、「言われた通りやったのにうまくいかなかった」と他人のせいにしてしまうのです。

これが大人への不信感の始まりです。

冷静に見れば、他人任せで自分で何も考えないのが悪い、と言えるのですが、

子どもというのはそこがなかなかできないものなのです。



ですから、『自分の一日の予定』のように簡単なものから自分で決める習慣をつけることが必要になってきます。

「今日は、読書と数学の勉強をやったら、○時には下校します」

などと、自分の予定を決めさせて実行する。

この繰り返しによって得られる大切なものがあります。

それは

『自信』

です。

不登校生徒に限ったことではありませんが、子ども達はみな自信がないのです。

それは人生経験の浅さが原因としてありますが、このように自分の1日の予定を自分で決めてその通りに実行するという小さな達成感の積み重ねが自信となって自分の力となるのです。

【褒める】

最後に、『褒める』です。

自分で一日の予定を決めてその通り実行できた。

その時、教師として精一杯子どもを褒めるのです。



「ちゃんと予定通りに勉強できたね」



この一言が子どもにとってものすごくうれしいものなのです。

不登校生とは、どちらかというと褒められる経験の乏しいです。

小さなことかもしれませんが、褒められることによって

「じゃ、明日も自分で計画を立ててやってみよう」という前向きな気持ちにさせるのです。

何事も子どもにやらせっぱなしはいけません。



たとえ、登校して10分で下校したとしても

「登校の準備をして学校に来れてえらかったね。また待ってるよ!」

と声をかけてもらえるだけで子どもというのはうれしいものなのです。







以上のように、教師の対応の仕方として以下の3つについて解説しました。

○見通しを持たせる
○自己決定させる
○ほめる

今後も、不登校対応教室の担当者として、日々実践していきながら情報を発信していきたいと思いますので

よろしくお願いいたします。

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