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【時短】学校の会議の効率化を図るには?【無駄を省く】
学校には様々な会議がある。
・職員会議
・朝の打ち合わせ
・企画委員会
・生徒指導協議会
・現職協議会
・服務倫理委員会
・学年会
・教科部会
・調査書作成委員会
・修了判定
・卒業判定
先生によっては,毎日のように何かしらの会議に出席していることもあります。
学校の先生って,こんなにたくさんの会議をこなしています。
そして私はいつもこう思うのです。
会議ってもう少し効率的にできないのかな?
誰だって会議は短い方がいいに決まっています。
それは分かっているのだけど,気がついたらだらだらと時間だけが過ぎていることが多い。
そこで会議を効率化するためにやってはいけないことを紹介します。
【目からうろこ】会議でやってはいけない5つのこと【必見】

本日の記事
<会議のやり方:やってはいけない5つのこと>
・30分以上時間をかける
・会議の後にアクションプランを決めない
・考え抜いてきた人がいない
・資料をそのまま読み上げる
・会議でしか決めない
これらについて解説していきます。
それではいってみましょう。
【やってはいけないこと①】30分以上時間をかける

学校の会議で一番大きな会議が職員会議です。
学校の職員会議ってどのくらいの時間かかっているか知っていますか?
最低1時間はかかっています。
時には1時間半かかることもあります。
たしかに内容が多い時もあります。
議論が必要な案件がたくさんある場合もあります。
しかし,人間の集中力には限界があります。
本当に集中して議論することを考えると
会議は30分が限界だと思います。
人は限られた時間の中で活動したほうが力を発揮しやすいと言われています。
長い時間話し合っていれば,議論が煮詰まると勘違いしている人はいませんか?
全職員の共通理解として
『会議は30分以内』
を徹底させましょう。
【やってはいけないこと②】会議の後にアクションプランを決めない

会議をやっていると,ある程度意見が出されていい感じになるときがあります。
そこで「じゃあ,これで会議を終わりましょう」って
終わってしまうことありませんか?
これはもう最悪の状態です。
この会議の時間をどぶに捨てているようなものです。
こうなると次のような問題が必ず後で発生します。
「あれ?あの仕事って誰がいつまでに何をやればよかったんだっけ?」
この具体的なアクションプランを決めることが会議の目的と言ってもいいでしょう。
だから,どんな会議でも最後には
「だれが,いつまでに,何を」
やるのかはっきりさせて文章に書いておくことが絶対に必要となります。
その場の雰囲気で何となく会議を終えることがないように注意しましょう。
【やってはいけないこと③】考え抜いてきた人がいない

これは提案者が『何を聞かれても答えられるレベル』まで考え抜いておく必要があるということです。
提案したのはいいが「○○先生,これってどういうことなんですか?」と聞かれたときに
はっきりと答えられないと,議論が焦点化されず無駄な時間を過ごすことになります。
では,どのように考えておけばいいのでしょうか?
具体的なステップが2つあります。
・自分なりのベストを考える
・反論を想定しておく
・自分なりのベストを考える
具体的な方法はこれです。
今回私は「A案,B案,C案の3つを提案します。個人的にはB案が一番いいと思います。その理由は・・・」
という感じで提案するのです。
そうすれば,出席者全員がB案を基軸にA案とC案を考えればいいので
意外と早く結論が出るでしょう。
・反論を想定しておく
今までの教職経験20年で,どこからも反論がでない提案なんてほとんどありません。
反論とは必ずあるものと想定しておくことが大切です。
ダメなパターンは
初めから一切反論が出ないようなロジックを組み立てて企画を作ることです。
100%完璧な資料を目指すあまり気がついたら夜遅く職員室でひとりぼっちになってしまいます。
時間の使い方としては生産性がものすごく低いです。
ですから,提案者は勇気をもって自分の意思を提案することです。
様々な議論が出てきた場合,最終的に何で決まるかというと
提案者の意気込みです。
「自分はこれがやりたい!」
という意志を明確にもっていれば
最終的に上司から「その提案でいこう」とOKが出ます。
提案者は心の奥底に自分の意志をしっかりと持つように心がけましょう。
時間を効率的に使い,生産性を挙げる方法としてこの本はとても参考になります。
【やってはいけないこと④】資料をそのまま読み上げる

これ,必ず身近な人にいませんか?
しっかりと自分の考えを1枚の紙にまとめて渡されても
会議でそれをそのまま読み上げてしまっては
何の意味もありません。
『書いてあることは読めばわかる』
のです。
もし,可能ならば提案する前に資料に目を通す時間を2,3分与えるともっと効率的です。
ただし,会議の前に資料を配って「読んでおいてください」という方法は
お勧めできません。なぜなら会議の前は別な仕事が入っているので
その資料は事前に読まれることはまずありません。
私も事前に渡されても読まないと思います。
だって,会議の直前までは別な仕事をしていますから。
だから,資料を作ったら
「ここに書いてないことでみんなが知りたいことは何かな?」
という視点で資料を確認しておきましょう。
そうすれば実際に会議でしゃべる内容が変わってきます。
【やってはいけないこと⑤】会議でしか決めない

多くの先生が勘違いしていることがあります。
それは
『意志決定の場は会議でしか決めないといけない』
と思い込んでいることです。
では,最速の意志決定とは何か?
それは
『責任者からOKをもらう』
です。
何か提案を通すのに全員のOKはいらない。
全く情報を与えないのはダメだが,
最終的には責任者にOKをもらえれば動き出せるのです。
例えば,「今回の職員会議では決まらなかったから,来月の職員会議でもう一回提案して!」
何てやっていたらいつまでたっても何も決められない。
責任者にOKをもらうだけなら5分もあればできることですし,
休み時間や昼休みにだってできることです。
では,ここで責任者からOKをもらうための2つのステップを紹介します。
①提案を完成度20%で文章を作る
②自分の上司にフィードバックをもらう
まず1度,20%位の完成度で提案をまとめたら上司にこういうのです。
「まだ20%位のできなんですけど,いったんフィードバックもらってもいいですか?」
こうすることによって,仕事のずれを早いうちに修正できるのです。
この時に注意すべき点が1つあります。
それは
『上司の上司には直接相談しない』
です。
学校は企業と同じ組織で運営されています。
組織のピラミッドを無視した仕事は,後々トラブルの元となります。
相談するときには必ず直属の上司にしましょう。
【無駄な時間】実はこんなに会議に時間を費やしていた【検証】

会議のやり方でやってはいけない5つのこと。
これを実践したとして,仮に今まで1時間かかっていた会議を30分に短縮できたとしたら,どのくらい削減できるのでしょうか?
実際に計算してみましょう。
例えば,定期的にある会議で計算してみると
まず会議時間1時間(朝の打ち合わせは15分,企画委員会は40分)で計算した場合
※1週間に1度ある会議は4回/月で計算)
職員会議(1時間/月)
生徒指導協議会(1時間/月)
現職協議会(1時間/月)
企画委員会(40分×4/月)
学年会(1時間/月))
朝の打ち合わせ(15分×4/月)
合計7時間40分/月
これを年間で計算。長期休みを外して10カ月で計算すると・・・
7時間40分×10
=460分×10
=4600分
=76時間40分
年間76時間余りを会議に費やしていることになります。
これが1時間会議→30分会議と改善したら・・・
職員会議(30分/月)
生徒指導協議会(30分/月)
現職協議会(30分/月)
企画委員会(40分×4/月)
学年会(30分/月))
朝の打ち合わせ(15分×4/月)
合計5時間40分/月
5時間40分×10
=340分×10
=3400分
=56時間40分
76時間40分 - 56時間40分
=20時間
少なくとも,年間20時間もの時間を生み出すことができるということです。
当然これ以外に不定期な会議があります。
最初にて提示した会議以外にも
・部活動顧問会
・行事の打ち合わせ
・旅行会社や教材社との打ち合わせ
・保護者との面談
・不登校生徒への家庭訪問
等があります。
これらの会議でも,これまでにかかっている時間よりも短縮することができれば
生み出される時間は2倍以上になるでしょう。
これは単に計算した時間が浮くというだけではなく
会議の内容も効率よく議論できるので
学校全体の仕事に無駄がなく,スムーズに教育活動が送れることにもつながるのです。
そう考えると総合的に生み出される時間はもっと増えるはずです。
【改革】もうだらだらとした会議はやめよう!【みんなが喜ぶ】

学校の先生の仕事で一番大切な時間は子供といる時間です。
会議で先生方と過ごす時間が少なくできれば
それだけ生徒に関わることができるのです。
これって学校改革レベルです。
荒れた学校もガラッと変わります。
学校の世界は昭和のしきたりが残っていると言われます。
世の中はもう『ネット会議』を代表とする
オンラインでのやりとりが常識化しています。
ペーパーレス,移動時間や費用の削減,様々なものが効率化されています。
対面の会議を否定するつもりはありませんが,
少なくとも時間を意識して,会議の生産性をあげる努力はどんな業界でも必要です。
残業してまで仕事の成果を上げる時代はとっくの昔に終わっているのです。
時間の効率化を図り,会議の無駄を削れるだけ削ることを意識してみましょう。