不登校

【令和時代の教育】不登校対応教室の目的と運営のポイント

投稿日:2021年5月1日 更新日:

【新たな試み】不登校対応教室とは?【悩み解決】

不登校の小中学生の割合は、2013年度以降伸び続けています。

小学校1万9974校のうち1万2690校、

率にして63.5%の学校に不登校の児童が在籍しています。

中学校では1万405校中9302校(89.4%)、

高校では5422校中4433校(88.3%)に不登校の生徒が在籍しています。



この不登校生徒に対応するために

学校の先生は時間と労力を費やしています。

中には保護者との関係がこじれてしまい一人で悩んでいる担任もいます。

この現状を何とか打破しない限り、いつまでたってもいたちごっこで解決の糸口すら見つかりません。

そこで、今注目されているのが

『不登校対応教室』

です。

【基本】不登校対応教室の目的【シンプル】

この記事を読んでいただければ、不登校対応教室の目的や運用方法、そして必要な準備について知ることができます。

では、まず不登校対応教室とはいったい何なのか?

結論から言うと、

何らかの理由で教室に入れない不登校の生徒が学校で学習するための別室教室

のことです。



これまでの別室登校では、保健室や図書室など教室とは違う環境の部屋を活用していることがほとんどです。

ここで言う不登校対応教室とは、落ち着いて学習ができる環境のことを指します。

教室と同じデザインの部屋であったり、塾の自習室のようにパーテーションのようなもので仕切られた教室であることもあります。

まだまだ、実際に活用している学校は多くはないですが、

今、教育界では、きちんとした部屋を準備して不登校生徒を受け入れるというシステムが注目されています。

【目標をもたせる】子ども達に寄り添った対応【学力保障】

関連記事:【基本】不登校対応教室運営の注意点【教師の対応】

不登校問題の原因は様々あります。

きっかけはその子ども子どもによって全く違いますが、学校に行きたくても行けなくなってしまった先にあるのが

学力不振

です。



友達関係、教師との関係、家庭の問題

様々な理由がありますが、不登校となり学校へ行けなくなると授業を受けられなくため学力が著しく低下します。

そのことによって自分の進路を具体的に考えることができなくなり

さらに学校から足が遠ざかるという悪循環に陥ります。



ある程度時が過ぎていくと、もともとの原因なんてあまり関係なく、

今、授業についていけないから学校に行きたくない。

このように学力不振が不登校の原因に変わっていくケースが多いです。



そういった問題を解決するのがこの『不登校対応教室』です。

子ども達に将来の目標が持てるように、学習する環境を整えてあげることから始めることで、

子どもの将来に対する不安を少しでも取り除くためにこの教室があります。

【準備】不登校対応教室の運営に必要なハードウェア【環境整備】

では、具体的に不登校対応教室を運営していくために必要な準備として何が必要かを紹介します。

ポイントは次の3つです。

○教室
○人
○システム

それでは1つずつ解説していきます。


【教室】

まずは、不登校対応教室となる教室の確保が必要です。

あなたの学校には、空き教室がありますか?

この教室を開設するにあたり大切なことは場所です。

何階のどの場所に、不登校対応教室を設置するのかはとても大切です。

一番大切にしなければならないことがあります。

それは

動線

です。



✅子どもが昇降口から入った時に、その教室までの距離はどのくらいでしょうか?



距離が長いのはダメです。昇降口からの距離が近いと子どもは教室に入りやすいのです。

なぜなら、他の人に見られる可能性が低いからです。

不登校の子ども達というのは、他の人からの目をとても気にします。

そういった意味で、昇降口からの距離が近い教室がよいです。

また、他の教室の前を通過しない場所、トイレに行く動線が近い、なども配慮事項として大切です。

こういったことを考えたうえで、どこに教室を置くかということをぜひ考えてください。

【人】

2番目に人です。

つまり、

不登校対策教室を担当する専属の教師をつける

ということです。


これは校長の仕事です。

一番やっていけないのが「授業の空いている先生誰でもいいので、子ども達が登校して来たら対応してください」という対応です。



先生方は、空き時間に様々な仕事をしています。

いつ来るかわからない不登校の子どものために、その都度対応していては、教師側の方でもたなくなります。

そのために、専属の教師をつけるのです。
この時やってはいけないことは、副担任だけで対応することです。特に、若い教師をこの教室の担当にすることです。


一番適任の教師は、学級運営に力のある担任です。





一概には言えませんが、多くの学校で、経験の浅い教師を各学年の副担任に充てることがあります。

そういった経験の浅い先生は不登校対応教室の担当は荷が重すぎます。

なぜなら、様々な悩みを抱えている子ども達がいるからです。

多くの子ども達を見てきて、様々な対応をしてきた教師だからこそやれる仕事と言ってもいいでしょう。

ここは校長の腕の見せ所です。

もちろん、この教室の担当になった先生の授業時数は極力少なくし、配慮する必要があります。

管理職として、そのかじ取りができるかどうかで、不登校対応教室の是非が決まるといっても過言ではありません。

【システム】

最後に、システムです。

教室を準備し、人を配置しても、システムがしっかりしていなければ長続きしません。

例えば、子どもが登校して来たらそのことをどのように把握し、担任や学年の教師に知らせるか?という問題があります。



不登校の子どもですから、ほかの生徒と同じ朝の時間に登校できるかというと、できないことのほうが多いです。

そんな時に、来たかどうかがわからないようでは、子ども安全を管理する学校の立場としてやってはいけないことです。

例えば、学校に来たら事務室に必ず声をかける。そのことを事務職員から管理職もしくは職員室の先生に伝える。そこから各学年や担任に伝える。

という情報の流れをきちんと明確にしておく必要があります。

下校の時も同じです。勝手に帰ってしまい、そのことを教師が誰一人わからなかったとしたらこれも問題ですよね。

下校の際は、必ず事務室に声をかけてから帰る。そのことを事務職員が職員室にいる管理職やほかの先生に伝える。

このようなシステムがきちんと理解されていることが必要不可欠です。



この時に、「登校して来たら職員室にあいさつに来させればいいのではないか?」という質問がよくあります。

これは決して悪いことではありませんが、不登校の子どもにとって職員室というのはハードルの高い部屋です。

逆に、職員室に行くことに何の抵抗もない子どもはある意味元気な証拠かもしれません。

それよりも、事務室の方が敷居が低いというか、中にいる人も学校の先生ではないので、抵抗感が低くなり登校を促しやすいものです。

また、事務室なら必ず人の往来が見えますので、知らずに登下校していたというミスを犯すこともないというメリットもあります。

以上のように

○教室
○人
○システム

この3つがきちんと整備されていて初めて不登校対応教室を運営することができます。

まだ、導入されていない学校もあるかと思いますが、この記事の内容が少しでも参考になればうれしいです。

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