授業

【今からでも間に合う!】数学の授業を変える5つの指導方法

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【自分の授業を改善したい!】授業の指導方法を見直す前に知っておきたいこと

数学が苦手な生徒ってどの学校にも必ずいます。

色々な手を尽くしても数学なできない生徒もいます。

では,なぜできないのでしょう?なぜわからないのでしょう?

実はその原因には意外な理由がありました。


ズバリ言います。

数学ができない生徒というのは,数学そのものがわからないのではない。次のことができてないのが原因である。

・教科書を出す
・ノートをきれいにとる
・写す作業ができない
・勉強道具がそろっていない




つまり,

・教科書を開いていないから授業に遅れる
・ノートが汚いから復習に使わない
・写す作業が追いつかないから授業についていけない
・勉強道具がそろっていないから授業に参加できない

という状況に陥ります。


その結果,数学の内容がわからなくなるのです。

だから,課題提示の仕方や発問の仕方,班活動の方法などを考える前に

生徒一人一人が安心して授業に参加できる環境を作ることが先決なのです。

今回の記事は,次の著書を参考に自分の教職経験を交えながらご紹介していきます。

気になる方はこの本も参考にしてみてください。

【授業を変える指導方法5つのポイント】成功体験を積ませる授業展開

では具体的に生徒が安心して授業に参加できる環境を作る方法を

5つご紹介します。

この5つのポイントを実践すれば,

数学が苦手な生徒でもきちんと授業についてこれる

数学の授業が楽しいと思ってもらえる授業が展開できます。

実際に教職20年以上やっている私もこの5つのポイントを実践しています。


今では成績に個人差はあるものの,「数学が好き!」「苦手だけど先生の授業はわかりやすい」

と言ってもらえるようになりました。

では,早速ご紹介します。

【指導方法のポイント①】授業始めは同じことから始める

授業の始めは余計なことは言わないで,すぐに授業に入る。

先生「教科書○ページを開きます」
生徒「書きました」
先生「ノートに日付,ページ番号を書きなさい」
生徒「書きました」

毎回同じことで始めることによって,どんな生徒も安心して授業に入ることができる。


この指示をしないでいきなり黒板に日付や問題を書こうとすると

ぼーっとしている生徒は,ノートをまだ開いていない。

教科書も開いていない。

気が付くと周りの生徒はカリカリとノートに文字を書いている。

慌てて書き出すが,すぐには追いつかない。

そうしているうちに先生が問題文を読み始めた。

まだ教科書を開いていない。

どのページの問題をやっているのかもわからない。

よって,何をやっているかわからない。

「先生,何ページの問題ですか?」

と,聞いてくる生徒はまだいい。

苦手な生徒ほど,黙ってやり過ごすのです。


では,できない生徒にはどう指導すればよいか?

「○○くん,ノート開いてないよー。早く開こう!」

と,できない子に指導してはいけません。

これをやりだすと,できている生徒はその間

できない生徒を待っていなくてはならなくなります。

それでは,授業のテンポが崩れます。

こういう時は逆の発想を使うのです。


「○○さん,もう日付書いたの。早いねー。えらい!」

「□□くん,先生が言う前にもう教科書開いていたねー。素晴らしい!」

と,

できている生徒を褒めるのである。

こうすることで,言われたほうはうれしい気持ちになるし

できていない生徒は,そのやり取りを聞いて

「やばい,みんなより遅れてる。急がなきゃ」

と,自分で気づいて遅れを取り戻そうと必死になる。

教師もできない生徒を叱ることなくお互い気持ちよく授業を進めることができるのである。

【指導方法のポイント②】全員ができる教科書の音読

数学の授業で音読は非常に重要である。

音読のよさは何か?

・全員が参加できる
・教科書のどの部分をやっているかがわかる
・問題の条件を全員で確認できる
・遅れている生徒に対する時間稼ぎができる




まず,音読をする時に,数学が苦手な生徒は

どこを読んでいるか分からなくなります。

それを防ぐための指示が必要となってきます。


「教科書○ページ□行目を読みます。」
「さんはい。」

これで全員がついてくればいいのですが,

どこを読んでいるかわからない生徒がいた場合,事前にこう詰めるのです。


「教科書○ページ□行目を読みます。」
「□行目を指で押さえなさい。」
「お隣と確認!」

ここまでやれば,全員がどこから読めばいいか理解できます。

授業に参加しているという実感が持てるのである。

また,読んでいる最中に
「声が小さい,もう一度,さんはい。」

「声がそろっていません。もう一度,さんはい。」

このように,やり直しをさせることも有効である。

やり直しは生徒に適度な緊張感を与えます。


そして,次にどこを読むかわからない生徒,ぼーっとしている生徒に

どこを読んでいるか気づかせるための時間調整にも使えるのです。

この時間調整によって教科書の音読も全員ができるようになります。

【指導方法のポイント③】隠れ指示で成功体験を積ませる

教科書を読ませるには3つの読ませ方がある。

・そのまま読み
・確認読み
・先読み

である。



この中で,声に出して読んでいるところよりも先の部分を読ませるのが先読みである。

問題のポイントを自力で読み取らせることを目的としています。

東京書籍 新しい数学1 21ページでは

交換法則と結合法則について学ぶ。



先生「(+3)+(-9)+(+7)と(+3)+(+7)+(-9)は答えが同じになりました。」

先生「このきまりのことを何と言うのですか?」

生徒「交換法則です!」

先生「すごい。どうしてわかったの?」

生徒「だって教科書に書いてあるもん!」

先生「教科書のどこに書いてあるのですか?」

生徒「Qの問題の下に太字で書いてあります!」

教科書をよく読めば大切なことは大体理解できるという意識を植え付けるのです。

教科書をよく読めばできるようになる。

これが生徒にとって何より安心できることなのです。

この『先読み』を上手に利用すると,全員が成功体験を味わうことができます。

【指導方法のポイント④】ぶれない発問で例示問題を進める

教科書はまず例示問題があって,そのあとに問題がある。

この例示問題でつまずきをなくすことで,その後の練習問題に全員を参加させることができるのです。

では,例示問題はどのように利用すればいいのでしょうか?

それはリズムとテンポの良い指示・発問の繰り返しで行うのです。


ポイントは2つ

・「まず,始めに何をするのですか?」

・「次に何をするのですか?」

です。


例えば,東京書籍 新しい数学1  88ページ 方程式の問題

先生「Qの問題の式をノートに書きなさい」

板書「5x=6+4x」

先生「まず,初めに何をするのですか?」

生徒「両辺から4xを引きます」

先生「正解。4xを引いた式を書きなさい。みんなで,さんはい。」

生徒「5x-4x=6+4x-4x」

先生「次に何をするのですか?」

生徒「同類項をまとめます。」

先生「その通り。同類項をまとめなさい。みんなで,さんはい。」

生徒「x=6」

先生「お見事!正解。」

発問がぶれない。しかも答えが教科書に書いてあるので生徒はすぐに答えることができる。


このやり取りを見てこう反論する先生もいるかと思います。

「これでは生徒の考える力が育たない」

「教科書に書いてあることを読み上げるだけで面白みがない」

しかし,私はあえてこの声に反論したい。

世の中には「問題解決型の指導」が重要視されている。



これは1つの問題をみんなで議論し,意見を出し合いながらみんなで解決する。

そして,解き方をまとめて授業が終わる。問題練習をする時間はない。

定着する時間が取れない。学力が身に付かない。

こんな状況に陥るのです。


しかし,これが良しとされているのです。

数学が得意な生徒が集まって,1つの課題に対して意見を出し合い

比較検討して1つの結論を導き出すのであれば,

数学的な考え方が深まると思います。


しかし,数学が苦手な生徒,できない生徒にとって

問題解決型の授業は苦痛でしょうがない。

できたつもりになって何も身に付かないのである。

だからこそ,先に述べたようなぶれない発問で

生徒が安心して例示問題に取り組める授業が必要です。


例示問題でしっかりと詰めていれば

練習問題を自分の力で解こうとする。

できなければ例示問題に戻ればいいのです。

例示問題をテンポよく全員に理解させることが,

学習内容の定着に欠かせない要素となります。

【指導方法のポイント⑤】全員が参加できる発言のさせ方

最後の5つ目のポイントは発言のさせ方です。

私は自分の授業で次の5通りの方法で発言をさせてきた。

・列ごとに指名する
・ランダムに指名する
・意図的に指名する
・挙手させて指名する
・「みんなで,さんはい」と言って全員に発言を促す

この中で

・意図的指名
・挙手させて指名

は,特定の生徒しか活躍できないので,ときどきしか使わない。


ほとんどは

・「みんなで,さんはい」と言って全員に発言を促す

を使っている。

数学が苦手な生徒というのは,自分一人だけがわからないということに

強い劣等感を感じ,できるだけその姿を見せないようにします。



でも全員で発言すると,自分がわからなくても友達の発言を聞いて理解できる。

周りの発言を聞いているうちにだんだん理解してくる。

そうすると初めは声に出せなかった生徒も小さな声で発言するようになる。

そんな姿を見かけたら,授業後にそっとその子を読んで

「今日はいつもより発言できていたね!」

と褒めてあげればいいのです。

次の時間から,もっと意欲的に授業に取り組むこと間違いなしです。

【明日からあなたの授業は変わる!】生徒に成功体験を!

もう一度,確認する。

数学ができない生徒,苦手な生徒というのは,数学そのものができないのではない。

準備が整っていないのをほったらかしにする授業

何をしたらいいのかわからないような授業

をしている教師が原因であるということです。

今日ご紹介した5つのポイントを実践することで

全員がついてくる授業

全員が安心して取り組める授業

を心がけてください。

そして,生徒に小さな成功体験をたくさん積ませるのです。

今からでも間に合います。一緒に頑張りましょう!

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