学級経営

【不登校対応】家庭訪問での注意点【中学校編】

投稿日:2020年6月26日 更新日:

【不登校対応】家庭訪問でどう話を切り出せばよいか?

中学校に限らず,学校現場で何年にもわたって課題となっているのが

『不登校問題』

です。


今や学級に2,3人いて当たり前,多い時には5人以上不登校がいる場合もあります。

欠席が続けば学級担任として,生徒を放っておくことはできません。

初めは電話で連絡を取ることもあるが,

基本は『FACE to FACE』顔を合わせた中でのコミュニケーションが大切であることは言うまでもありません。

そこで,担任として悩むのが,家庭訪問をした時にどんな言葉をかけてあげるのがいいのか?

ということです。


そりぁ,「明日から学校に来いよ!」「待ってるぞ!」と言って

「はい,わかりました!!」

何て簡単にいくわけではありません。

学校に行きたくても行けない状態が『不登校』なのであって,

学校に登校してほしいという担任の思いをどう伝えるのが

その生徒にとって一番良いのか?

これはどの担任の先生も共通した悩みではないでしょうか?

【不登校対応】生徒に会えた時の対応3つのポイント

では,不登校生徒の家に家庭訪問をした時に,どんな声をかけてあげればよいのでしょうか?

時には,わざわざ家庭にまで足を運んだにもかかわらず,生徒本人と会えないケースもよくあります。


また,「これだ!」という万能な方法がないのはご承知の通りだと思います。

しかし,その中でも「基本的にこれが大切!」と言えるものはあります。

ここでは家庭訪問時に生徒にあえた場合を想定して

担任の先生がとるべき対応のポイントは次の3つです。

①『何気ない会話から始めて基本的な信頼関係を構築する』
②「学校生活楽しそうだな」と思わせる
③『相手の目を見て笑顔を交えて話をすること』

では一つ目から解説していきます。

【担任がやるべきこと①】『何気ない会話から始めて基本的な信頼関係を構築する』

まず,家庭訪問したときに生徒と担任が普通に話ができる状態であることが

不登校を抜け出す第1歩です。

担任と生徒はある程度会話が交わされるような人間関係を構築することが大切です。

そこで1つ目のポイントは,

『何気ない会話から始めて基本的な信頼関係を構築する』

です。


一番やってはいけないのは安易な登校刺激を与えることです。

教師:「こんにちは。ひさしぶりだね。どうして学校に来ないんだい?」

生徒:「・・・」

教師:「この前電話で言ったように,学級のみんなが待ってるよ。だから何も心配な言って!」

生徒:「うーーーん。・・・・でも」

教師:「これ以上休みが続くと勉強が遅れて大変になっちゃうぞ!」

生徒:「それはそうだけど・・・」

教師:「欠席の日数もあんまり多くなりすぎると進路にも影響するから,明日から学校に来ないか?」

生徒:「・・・」

これでは不登校が長期化してしまいますよね。


では,何気ない会話ができるようになるためにはどうしたらよいか?

私は最初に質問する内容はいつも決めています。

それは何かというと

『ちゃんとご飯食べているか?昨日の夜何食べた?』

という質問です。


これにはきちんとした理由があります。

まず,誰でも答えられる質問をするということです。

人は自分が食べたものについてはあまり抵抗感なく相手に教えることができます。

そして,自分の食事の内容というのはある意味パーソナルな情報であるから

具体的な返答が返ってきやすいのです。


つまり,相手の返答を拾っていくと会話はどんどん弾んでいくのです。

教師:「ちゃんとご飯食べているか?昨日の夜何食べた?」

生徒:「えーっと,ハンバーグ」

教師:「そうか,ハンバーグかー。先生も好きだな。おいしいよな。それでご飯は何杯食べたんだ・」

生徒:「1杯だけです。」

教師:「そっかお変わりはしなかったんだな。先生は中学の時,ハンバーグには目がなくてよくご飯3杯は食べてたなー」

生徒:「3杯?」

教師:「そう,今思うと食べ過ぎてたなと思うけど,中学生の時は成長期で身長も1年に20㎝伸びたもん」

生徒:「20㎝も!そんなに伸びるんですか?」

教師:「そう,中学校入学してきたときは女の先生より身長低かったけど,卒業するころには男の先生たちより背が高かったもん。」

生徒:「えー!!今の自分よりも背が低かったんですね。先生って」

とこんな感じで,食べたものについての会話というのはしゃべりやすいし,相手の返答をうまく拾いやすいのです。

だから,家庭訪問すると必ずと言っていいほど,初めの質問は

「ちゃんとご飯食べているか?昨日の夜何食べた?」

です。

【担任がやるべきこと②】「学校生活楽しそうだな」と思わせる

2つ目のコツは

「学校に行かなくちゃ」

という思いをさせるのではなく

「学校生活楽しそうだな」

と思わせる会話をすることです。




例えば,学校行事で「芋煮会」が間近に迫った時のコミュニケーションの場合。

教師:「来週芋煮会あるけど,班で何のメニュー作るか知ってるか?」

生徒:「いえ」

教師:「カレーライスとピザだって!」

生徒:「えー,芋煮会なのにカレーライスはまだわかるけど,ピザって・・・」

教師:「そう。何かピザも簡単にできるみたいで,みんな張り切ってたぞ。ピザ好きか?」

生徒:「はい。大好きです。」

教師:「そっか。それはよかった。そういえばイカとか海老とか海鮮ものって苦手か?」

生徒:「いえ,大丈夫です。どちらかというと大好きです。」

教師:「そうか,よかったー。みんなからピザの具材についておまえの好み聞いてくるように頼まれちゃってさ。」

生徒:「そうだったんですか」

教師:「うん。まあ,そういうことだ!」

こうなると

「学校に来て一緒に芋煮会やろうぜ!」

と強引に誘わなくても

「行ってみたいな」

と思わせることができます。

登校するかしないか,最後の決定権は生徒に任せるような話し方がポイントになります。

【担任がやるべきこと③】『相手の目を見て笑顔を交えて話をすること』

3つ目のポイントはずばり

『相手の目を見て笑顔を交えて話をすること』

です。


これは不登校生徒に対する基本的な姿勢と言ってもいいかもしれません。

先ほど2つ目のポイントでも言いましたが,

不登校生徒に「学校に来いよ!」という刺激は

あまり効果的ではありません。

逆に「学校に行ってみるのも悪くないかも」

と思わせるほうがはるかに不登校改善につながります。


そこで,会いに行った担任が暗い顔で目線も合わせずに

しゃべっていたら相手はどう思うだろうか?

きっと学校には行きたいと思わないと思います。


でも,明るく学校の話を楽しそうに話す姿を見たらどうでしょう。

少なくとも気持ちは前向きになりますよね。

「先生,学校のこと楽しそうに話をするなー」

「ちょっと行ってみようかな・・・」

結果として登校できなくともいいのです。

家庭訪問の度に担任が明るいメッセージを送り続けていくことで

不登校生徒の学校に対する心のハードルが徐々に低くなるのです。

【不登校対応】生徒の立場に立ってみれば・・・

「不登校生とは,なぜ学校に行かなくなったのか?」

この問いにたった1つの答えがあるわけではありません。

生徒の心情や家庭環境,友人関係など様々な要因が絡み合った結果の1つが

不登校という形で表れているだけなので,100人いれば100通りの理由があるものです。


しかし,共通していることがあります。

それは,学校に行くことよりも学校に行かないほうが自分のためになると考えているから登校しないのです。

怠惰による不登校の場合は,その生徒の心の中で

『勉強頑張るよりゲームを1日中やっていたい。そのほうが今の自分には価値があることだ』

と思ったら不登校になるのです。


つまり,不登校生徒にはその生徒なりの理由があるのです。

それが大人から見て考えられないようなわがままなものであっても・・・・

人間は最終的には自分の意志で行動しています。

これは誰にも変えることができない原理原則です。

だから担任の先生は自分の価値観で生徒を判断するのではなく

まず不登校(学校に登校できない)現状を受け入れ,

生徒の考えをそのまま素直に受け入れることが大切になっていきます。


何か手を打つにしても,教師の心の中に広い器を用意できているかは

不登校改善のためには必要不可欠です。

【不登校対応】対応の仕方は一人一人違うが基本は1つ

私がいつも懸念していることは

「いつまでも理由もなく休んでいるのは悪だ!」

という固定観念を持ってる教師が非常に多いということです。

その不登校生徒が不幸な生き方をしていると思っていしまうのです。

学級担任の先生から「不幸な生き方をしている」と思われる生徒って

本当に幸せだろうか?


決して生徒にとって幸せなことではないと思います。

そんなふうに思われてしまったら不登校改善どころか

もう二度と会ってくれない可能性だってあります。


やはり,不登校対応で一番大切なことは

担任が生徒のことを

『お前と一緒にいる時間が楽しい』

という気持ちを前面出して対応することです。


愛情不足のまま育ってきた生徒も非常に多いのが現実でもあります。

通常の発達段階であれば幼いころに十分に親から愛情をもらった子供は

大きくなってから気持ちの不安定さがないと言われます。


だから,担任の立場から見れば

「お前と一緒に時間を過ごすことが何より楽しい」

という気持ちをもつこと。


不登校生徒の立場から見れば

「この先生といると何か安心するし,どこか素で話せる」

という気持ちでコミュニケーションがとれること。

これが一番大切だと思います。


ここまで読んでくださってありがとうございます。

もしあなたが学校の担任の先生で,自分の学級に不登校生徒がいるのであれば

その生徒に心からの愛情をもって接してください。

それが不登校生徒の心を耕してくれるはずです。

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